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人間

サンスクリット語のマヌシャで「人の世、世間」が元

『敦盛』「人間五十年 下天のうちを比ぶれば 夢幻のごとくなり」

『倶舎論』に「人間五十年 下天一昼夜」とあります

人間の五十年は、天の世界である須弥山の中腹あたりに四天王の住処があるのですが

そこでの一昼夜にすぎないということ。仏教はいつも時間のスケールが大きすぎるのですが、天と人間では寿命がまったく違うみたいです。

『敦盛』の話

敦盛とは、平敦盛のことで舞台は源平合戦。一ノ谷の戦いで、平家軍は敗走します。笛の名手で知られ、年若い敦盛は、退却の際に愛用の笛を忘れてしまい、取りに戻った結果、船に乗り遅れてしまいます。

そこに、源氏軍の熊谷直実が通りかかり、格式高い甲冑をつけたその武士に一騎打ちを挑みます。百戦錬磨の直実にかなうわけもなく、直実がいざ頸を討とうと組み伏せたその顔をよく見ると、元服間もない若武者。名を尋ねて初めて、16歳の平敦盛であると知ります。

直実には同じく16歳の子直家がありましたが、この一ノ谷合戦で討死したばかり、自分の子の面影を重ね合わせ、また将来ある16歳の若武者を討つのを惜しんでためらいました。

これを見て、組み伏せた敵武将の頸を討とうとしない直実の姿を、源氏諸将が訝しみはじめ、「直実に二心あり。直実もろとも討ち取らむ」との声が上がり始めたため、直実はやむを得ず敦盛の頸を討ち取ったのでした。

若き敦盛を討ったことで直実の心を苦しめられます。悩んだ直実は世の無常を感じるようになり、出家を決意したのでした。

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