ありがたい

「今日も一日いい日だったね、ありがたい」
【感謝の気持ちを表すことば】
スパシーパ(ロシア)、ダンケ(ドイツ)、グラシアス(スペイン)、メルシー(フランス)、シェシェ(中国)、カムサハムニダ(韓国)、サンキュー(英語)
外国語を習うとき、挨拶の言葉と同じくらい、すぐに習う言葉は「ありがとう」ではないでしょうか
実はこれも仏教語で、「ありがたい」とは「有り難い」
つまり、「有ることが難しい」「非常に稀である」という意味なんです
お経にこんな話があります
「仏には値いたてまつること得難し、優曇波羅華(うどんばらけ)の如く…」。
仏さまにお会いすること(仏さまの教えに出会うこと)は、三千年に一度しか咲かない優曇華(うどんげ)の花に出会うぐらい珍しいんだよ
という話を聞いて、素直にありがたいと思える人も少ないんじゃないでしょうか
では、別のたとえ話を
深海の底に一匹の亀がいる。眼は一つしかなく、腹は熱く、背の甲羅は冷たいことに苦しんでいる。この亀の願いは海面の浮き木、ただの木ではなく、栴檀の木(不思議な力を持った聖木で、亀の苦しみを癒すことができる)に巡り合い、その木の穴に入って腹を冷やし、甲羅を日光で温めることである。しかし、亀は1000年に一度しか海面に上がることができない。このすべての条件(①1000年に一度の浮上で海面に浮かぶ木に出会う ②この木は栴檀でなくてはならない ③しかもドーナッツ型で、ちょうど自分の甲羅のサイズにあっている ④見事にハマる)を満たすこと同じくらい、私たちが法華経というお経に出会い、信じることは難しいとお経に説かれています。
え?もっと理解できなくなってしまったって?
そうですよね、ではお経ではなく確率の話をしましょう
最近みたネット記事の話ですが、人間に生まれる確率ってどのくらいだと思いますか
地球上に蟻は1京匹いるそうです。10の16乗です。 人類の数は77億人ほどです。単純計算で、地球上に人間と蟻しかいなくても、人間に生まれるのは100万分の1です。さらに、昆虫だけでも世界には100万種類。ある試算によれば、地球上の生き物すべての中で、人間に産まれる確率は、1億の宝くじに100万回連続で当たるより難しいそうです。
どうでしょうか。そんな人間に生まれて、この法華経に出会えたことは本当にめったにないことだと思いませんか
私たちがいまこうしていられることも、きっと「ありがたい」ことなんだね